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首筋のおそろしさ

首筋がカタいとどうなる?

貴方は首筋にさわってみたことがありますか?
胸鎖乳突筋ともいうようですが、名前などはどうでもイイので、首筋のほうがわかりやすいでしょう。

まァ、一般の方はあまりないでしょうねェ。
しかしこれがどうも、民間療法や手技療法にたずさわっているセンセなんかもあまりさわらないようです。
ところが、これがカタくなってこわばっていますと、想像以上にさまざまな症状を引き起こすんです。

ざっと頭痛、めまい、肩こり、腕のしびれ、胃がもたれる、吐き気などなど・・
もちろんこれらのすべての原因が首筋だとは言いませんが、ここをゆるめることなしにそれらを治療しようとするのは、少々ムリがあるのではないでしょうか。

要は首筋が硬くなっているということは、頸(頚椎)はもちろん、頭部=頭蓋骨も下に引っ張ることになりますし、鎖骨や肩は逆に引っ張り上げることになるのが道理です。
つまり頭部の症状のすべて、また肩や胸の症状のすべてに多かれ少なかれ、関与しているということになりましょう。
いやいや、これが腰など、下半身にも深く関わっていることも少なくありません。

多彩な症状もある

あるとき、肩がパーンと張って動かすことができなくなった。
それから目が痛くなり、耳鳴りもしてきた。
しばらくしてから目の痛みがなくなり、今度は顎関節症になって食べ物を咀嚼することができなくなった。
・・と、こんな方が見えました。Mさんとしておきます。

肩はマッサージの指を撥ね返し、目は眼科、耳は耳鼻科、それから顎関節症は口腔外科で検査をしたけど異状なし。
他に脳神経外科などなど、検査検査のハシゴ・・
笑い事ではなく、こんなあちこち行ったり来たりではストレスがたまって逆に病気になってしまいますネ。

ここまでのような方は特殊ですが、なにをやってもどこへ行ってもよくならない、こりゃあ原因不明の症状だ!・・なんてときは、首筋を診た方がいいかもしれません。

私が診ますと、首筋が異様にこわばっていて、しかも左右でこわばり方が異なるものですから、多彩な症状を引き起こしていたわけです。
それを調整していきましたら、数回にわたってですが、Mさんの症状は治まっていきました。

首筋の調整方法

ではどうやって首筋の調整をするかということですが、
首筋を少々押してみますと、本人が痛がる箇所があります。
それはだいたいスジの中ほどの位置にありますが、まずそこをどうこうしてもあまり効果は望めません。

その、硬いスジを上にたどっていって、起始点ともいえる一点を探します。
上にたどるわけですから、そう、首筋の調整箇所は頭部になるわけです。
その一点は硬いときもあれば、むしろモヤっとした感じのときもあります。
で、押しますと、これまた本人は痛がります。
こここそが調整すべき箇所です。
ここがゆるみますと、一気に肩も背中もラクになることもあります。
ただし、首筋の起始点ともいえる調整箇所は複数あることもありますので、見逃しがちな、隠れている箇所も心を静かにして探さねばなりません。

私の場合、その一点をつかまえ、そこが調整される別の一点と合わせることで調整します。
このようにしますと、いっさい力を使わずに調整できます。

頭部の調整によってゆるむのは首筋のみではありません、全身が大きく変わることもあります
腕の症状、あるいは腰痛その他、多彩な症状にも調整が必要になることがあるということを覚えておいてください。
以下に、背筋への影響を及ぼしていた例を掲げます。

肩の激痛と腕のしびれ

昔から寝違いはあったという方が、今度はベッドから落ちたはずみで一気に肩に激痛が出て、腕もひどくしびれてきたということでお見えになりました。この方をTさんとします。
Tさんはあお向けもうつ伏せもできず、横向きで症状のある方の手を前に持っていくような体勢しかできない状態でした。

背中や肩にちょっとさわるだけでも激痛が走るような、いわゆる過敏な状況になっています。
特にさわられると大きく痛みを感じるのが背筋、いわゆる脊柱起立筋と呼ばれる筋肉です。
ここがバーンと張っています。
とてもではないですが、よくおこなわれているように、ここを押圧してゆるめることはできません。
ハッキリ言って、それは拷問ですからねェ・・
しびれで辛い腕をどうにかしようとしても、同様でしょう。

どの症状もそうですけど、どこがこわばって、そのような症状を引き起こしているかという流れを読まなければなりません。
そこで、首筋に手を当ててみますと、これがやはり非常にこわばっている。
で、頭部を診るわけです。

横向きになったTさんの頭部を斜めからさぐり、ポイントを探します。
そのようにして頭部がゆるんでいきますと、それとシンクロするように肩の痛みも腕のしびれもほどけていきます。
他に数点、調整をしましたが、それによって症状としての肩の痛みと腕のしびれはなくなりました。

この首筋と頭部の調整は、まさに肩と腕の症状の直接の原因にアプローチしています。
ですから、症状はなくなりましたが、ホントはもっと大本になにか別のモンダイがあるはずなのです。
1回しか拝見していない時点では、なかなかそれがなんなのかはまだわからない方も、なかにはあります。まず辛い症状をどうにかしなければなりませんし・・
ですからそれは、次回からの課題となります。
そのようにして全身のバランスを整えておきますと後々のためにも宜しいのですが、症状がなくなるとまた、放っておく方も多いですナ。

ときに、「首筋のおそろしさ」というのは、首筋の重要性を知らぬことのおそろしさと解釈してもよいかもしれませんネ。

※参照「頭のブラックホール