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顎関節症はアゴの問題?

なぜ顎関節症はなかなか治らないのか

顎関節症の治療をするのは、だいたい歯医者さん、それから整体やカイロなどの治療院でしょうか。
しかし、どうもかんばしい評価を聞きません。

なぜかといいますと、私が思っているのは、アゴの問題をアゴだけに限定しているからではないかということです。
どの症状でもそうですけど、アゴの問題は全身の問題です。

どこか特定の箇所の歪みやズレではなく、全身のトータルバランスが崩れているから、そのしわ寄せがアゴに来ていることが多いのではないかと思うのです。

全身のバランスの問題なのに、アゴだけに執着している、ですから治療結果が思わしくないのは当たり前ですよネ。

アゴにさわらなくても、顎関節症は治ることがある

これは、本当です。
ただしもちろん、すべてがそうだとは言いません。
もしも頭部、頭蓋骨にも問題があれば当然、そこにもアプローチすることが必要になりますから。

顎関節症の方の傾向として、いちばんリラックスできるように横になってもらいますと、微妙に左右が対称になっていません。
これはただの形ではなく、「内なる勢い」が、です。
およそからだの片側が伸びていくような感じがあり、その逆側が縮んでいくような感じがあります。
これは、多少見慣れていなければわからないかもしれない、ちょっとした感触なんですけれども、けっこうダイジだったりします。

つまり、片側が伸び、もう片一方が縮むということは、背骨にも相反する作用がかかっているということになります。
アゴというのは、頸椎の4番に対応していますが、そこにもそのような作用のしわ寄せが行っているのでしょう。
この場合の調整は、伸びる方を更に伸ばし、縮む方をさらに縮ませることです。
本人にやってもらってもいいし、操者がやっても宜しい。
決して伸びているから縮めるとか、縮んでるから伸ばすのではありません。
そのからだが現在ある勢い、流れをさらにうながしてあげることが調整になります。

その他、調整すべきポイントはありますのでひととおりやりますが、とりあえず、アゴはいじりません。
終わってから立っていただいて、ゆっくりと口を開いてもらいますと、もう顎関節症の症状はなくなっていることも多い。
なぜそうなるかといいますと、相反する作用が(存在する必要が)なくなったからです。
要は、からだがボタンの掛け違いのようになっていたので、それを正しい位置にすればよいだけの話なのです。

頭部の歪みがある場合

上記のように、からだがなにかしらの原因でボタンの掛け違いのようになっている場合、症状としてはけっこう辛いけれども、けっこうあっけなくよくなってしまうことが多く、初回で充分なこともあります。

一方、頸部や頭部に歪みがある場合は、下半身や上半身をふくめ、バランスをとっていき、その上で残った頸部・頭部の歪みを調整します。

このとき、たんに頭部だけを調整してもアゴの症状はとりあえず改善するかもしれません。
しかし、それではまた再発しやすいままですので、やはり操法すべき順番というのがあるのです。
自覚症状の大小はさておき、からだが重いとかコリがあるとか、確実になにかしらの不調はあるはずです。
そこをすっとばしてアゴだけなんとかしようというのは、本末転倒です。
「他はイイから、このアゴだけなんとかして」というオファーには残念ながら、お応えしかねるんです。
ご本人のためにもならない。
もちろん、症状の度合いによっては頭部も早い段階で調整することもあります。

頸部・頭部で診るべきポイントは、頸椎上部、後頭骨(こうとうこつ)、乳様突起(にゅうようとっき)、顎関節などです。

症例としては、おおむね数回の操法でよくなることが多いです。
あくまで傾向としてですが、口を開けると痛みがあったり、開けることに難儀する場合は割合早期に効果が出ることが多いです。
一方、ちょっとカクっと音がするだけで大して不自由しない状態の場合はさほどの変化はないようです。

ただし、長い間にわたって心身の使い方が偏っていたものが蓄積して蓄積して、それが最終的にアゴに症状として出ているような状況ですと、少々やっかいになることも可能性としてはあるでしょう。
この場合は、大本の重心のバランス、偏ったからだの流れを調整していくことが必要です。