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苦しい慢性膵炎

お腹の痛みだけではない

慢性膵炎とはいっても、原因はさまざまです。
そしてその症状も、単にお腹の痛みだけがあるというわけではないようです。

ざっくりと膵臓は、からだの左側にあります。
だいたいはお腹にある腹直筋が引っ張られ、そして膵臓に圧迫がかかっているのです。
これは足からの可能性もありますが、だいたい左腕、あるいは頭部から来ます。

腕からの場合、手の筋肉のスジを通って肩や頭部も引っ張りますから当然肩コリや首コリも起こってきて不思議ではありません。
で、手の筋肉のスジは、同時に左側の鎖骨やあばら骨一帯も引っ張りますから胸が詰まり、呼吸が浅くなったり胃にも圧迫が来るハズなのです。
それがさらに下がって膵臓も引っ張って膵炎を起こしているという構図になっているのです。

またアタマの左側から引っ張られても、からだの左側全体がキュッと締まってしまうのは容易に想像できるところです。

左肘の骨折と吸引分娩

満身創痍でいらしたのは、40代のAさん。
頭痛と首や肩のコリ、重さも相当なものでしたが、それよりも膵炎をまずはどうにかしたい、とのお話。
これだけガツンと固まった首、肩のコリや重さもかなり辛いでしょうに、それでもなお膵炎の痛みの方を和らげたいという、それだけキビシイ状態だったということなのでしょう。

ただ、頭痛やコリをさしおいて膵炎だけを・・というのはムリでしょう、と私。
なぜなら、原因は同じだからです。
逆に、頭痛やコリがなくなれば膵炎もなくなるといってよいのです(これは、急性膵炎であっても同じです)。

だからといってコってるところを一生懸命揉んだってほぐしたって、これは永遠に治りません。
そうならざるを得なくなった大本にアプローチする以外にはないのです。

うかがってみると、産まれたときは吸引分娩であったということと、小さい頃に左肘を骨折したとのこと。
とても古い原因ですが、逆にからだを読むのにわかりやすいとも言えます。

からだを読んでみますと、左腕からの流れの方が強かったので、肘の骨折痕から調整をしました。
そうしますとコリも腹痛も改善してきましたが、まだまだ残ります。

それからまた流れを読んでみますと、今度は頭部からテンションがかかってきています。
それで吸引の痕を調整していきますと、腹痛も頭痛もコリや重みもキレイになくなりました。
とても簡単に表現しましたが、その間数回かけて操法しています。

ちなみにその後の検査では、膵炎による膵臓の数値は正常に戻ったそうです。

Aさんの場合、からだを読みやすいのと、反応がストレートに返ってきてくれるタイプでした(もちろん、すべての方がそうなわけではありません)。

ただし、古い圧迫の衝撃はすぐにはなくなりませんので、いずれまた、おそらくある程度の症状は戻ってきます。
このように古い問題に対しては一定のスパンで操法を重ね、骨折痕と吸引痕の調整は続けていくことは、やはり大切ではないかと思います。

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