Home > 症状別施術法 > 頸椎ヘルニアは不思議な感覚?

頸椎ヘルニアは不思議な感覚?

首も痛いけど、腕も痛い

頸椎のヘルニアというのは、首の痛みもさることながら、神経の症状になりますと肩や腕がダルくなったりしびれたりして痛みも強く、これがまた辛いのですね。
確実にヘルニアによって腕にしびれがある場合、やはり首の患部にもアプローチしなければなりません。

30代後半の男性(Tさんとします)ですが、この方は転倒をきっかけに発症したとのことでした。

ところで、患部というのは極小の硬結になっていて、ふつうにたださわるだけでは、なかなかわかりません。
また、ぐりぐりを押して探してもイケマセン。ヘタすると激痛が起こります。
そっとふれるくらいの具合で、そのままスライドをさせて、微妙な引っかかりを感じます。
それを感じませんと、硬結はつかまえられないのです。

ただ、圧迫を受けている箇所はヘルニアだけの椎骨ではなく、上下の部分にもほぼありますから、ほどくべき硬結は複数あると考えた方が宜しいでしょう。

そして硬結をほどく際ですが、ただ押さえるだけではあまり変わってはきません。
硬結がほぐれ、ほどけるような「流れ」を誘導しながら押さえます(もちろん、マッサージなどをしてはイケマセン)。
私の場合、同じ側の腕を使ったり、もしくは、患部と対応する別の一点を押さえることにより、硬結を変化させます。
これは頭部、あるいは頸部、鎖骨などにあります。
くわしくは、「愉和の手法について」を参照ください。

不可思議な感触が湧き出てくる

最終的に大切なことは、首にテンションがかかっている原因を調整することです。
ただし、原因からアプローチすると症状が強くなることもありますから、このあたりは臨機応変に対応しなければなりません。
頸椎ヘルニアの場合は、他とは違って症状からアプローチした方がよい場合もあります。

硬結をほどく操法ですが、私はこれをおこなっているとき、その硬結の変化していくさま、ほどけていくさまをただ感じ、なくなっていくようにうながします。
その際ですが、Tさんには、実にいろいろな感覚がついてきたようです。

うかがってみますと・・
「なんだかダルイ感じがする」
「足の方からなにかが上がってくる感覚がある」などなど・・
これはマヒしたしびれや重さの感覚ではなく、滞っていたものが流れてくる際に起こる感覚です。
この感覚が少し経ちますと、すっきりと抜けてきます。
神経を圧迫した頸椎ヘルニアの快復にあたっては、多かれ少なかれ、このような感覚がついてくることが多いですね。

首の骨(頸椎)には、そこから下のあらゆる神経が通ってますから、足の方に感覚がついても、不思議ではありません。
おそらく、ヘルニアが圧していて流れを阻んでいた神経が復活し、使われていない筋肉も活動しはじめたことによる感覚なのでしょう。

「面白いことに(?)、受けるたびに違う感覚がつくんです」とTさんはおっしゃいます。
脳神経外科で、立派に頸椎ヘルニアと診断された症状ですから、2、3回でパッと治ってしまうというわけにはいきませんが、でも2、3回やった頃には大きく改善されており、Tさんの場合、6、7回ほどでヘルニアの硬結は見あたらず、症状も出なくなりました。

なぜ頸椎ヘルニアになるか

腰のヘルニアもそうですが、こちらもそうとうに蓄積されたものがあるように感じます。
ひとついえるのは、首の問題に終始しては不充分であろうということです。
せんじつめると大本は頭部の打撲であったり、意外なところから引っぱられていたり、古傷がその正体だったりします。
古くてこわばったものがある場合は、一気に変化させるよりは少しづつ調整していった方がよいでしょう。

また冬になりますと頸椎ヘルニアをはじめ、クビ関係の症状で来られる方がずいぶんと増えます。
それはなぜか。

私が思うに、夏の暑い時期、エアコンなどで頸が冷やされたことが大きいのではないでしょうか。
夏のからだは、汗など、発散しようとするようになります。
つまり、冷えに対しては無防備な状態です。
そこへもってきて冷やし続けるわけですから、たまったものではありません。
しかも、暑い夏にはあまり症状が出ず、冷えるようになる時期に一気に出てくるようです。

症状の原因というのはほとんどは複合的なもので、どれが100%ということはありませんが、頸椎ヘルニアの場合、「冷え」というのはかなり共通しています。

職場などでのエアコンは避けることは、ムズカシイでしょう。
ただし、できるだけ頸を冷やさないこと。
家に帰ってから蒸しタオルなどを頸に当てて、血液の循環をよくしてあげることも予防になりますヨ。

頸椎ヘルニアの診るべきポイント

頸椎ヘルニアも、症状の出方はホントにさまざまです。 もちろん患部は診なければなりません。 しかし、手術してよくなった例が多くはないことからもわかりますように、頸を診るだけでは不足です。

ヘルニアを起こすに到ったバランスの崩れもまた、診るべきです。 外的衝撃などの与件がない場合、ヘルニアになる以前に頸に圧力が及ぶようになるようなバランスがあったハズです。

まずは鎖骨(さこつ)がズレていないか、あるいはこわばっていないかを確認するべきでしょう。 鎖骨の歪みだけでも、手のしびれは出ます。

で、もしも鎖骨(さこつ)にモンダイがあるとすれば、肋骨(ろっこつ)にもモンダイがあることが多いです。 肋骨の詰まりの奥に凝り固まったものがあり、それがあちこちを引っ張って痛みを発症しているケースだってあります。

鎖骨(さこつ)からつながっている肩胛骨(けんこうこつ)もまた、非常に過敏になっていることがあります。 これらは密接に関連しながら、状況をややこしくしていることもあるのです。

もしも頸のヘルニアだけがモンダイであって、そこを調整すれば事足りるのであれば、私としては、こんなにラクなことはありません。