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健康コラム③

ここでは愉和の清水がテーマに沿ってお話していきます。
『風邪』について。

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風邪は万病の元と言われます。また、風邪ひとつ引かない健康体とも言います。風邪はそんなに悪いものでしょうか?
ところで多くの人々は、風邪のひきはじめになんらかの処置をしているようです。
病院へ行って注射をして薬をもらって・・。それで風邪の症状だけは消え、治ったように思うのではないでしょうか。

ところがからだを丁寧にみていきますと、風邪を引く人は、引かなければならない状態になっていることが多いのです。
多くは左右重心の偏りが大きくなったときで、そのときは左右の脇の体温も差があるはずです。
このとき、薬剤などでの処置、治療をせずにただ経過させますと、偏りが正され、すっきりとリフレッシュします。
つまり風邪を引くことでからだが悪くなるというよりは、からだが望んで、自分自身の調整を無意識におこなったとみることができるのです。

人々は通常と違う症状が出ますと、不安になります。ですからそれを止めようとして治療ということになるのでしょう。
ところが、たとえば悪いものを食べてしまい、嘔吐したり下痢したりすれば、それは病気でしょうか?止めなければならない症状でしょうか?
からだは入ってこられては困るものが来たから、外へ出そうとしているわけです。逆に、嘔吐なり下痢などの症状が出なくて平然としていれば、悪いモノはからだにとどまり、いずれなにかしらの問題を起こす可能性を残します。このようなからだは異常を異常と感じられない、鈍いからだということになります。
風邪も同様です。

風邪のウイルスが入ってノドが腫れ、白血球などの細胞が働き、熱を出すことは、からだが正常だから起こる症状なのです。
風邪の熱は外敵に対しては攻撃し、からだの内部に対しては活性化をさせます。つまり、消毒の役目も果たすわけです。
だから自分の力で風邪を経過したあとは、スッキリと脱皮したような爽快感があるのです。

たとえば難病で倒れ、亡くなってしまう方というのは、それまで風邪を全然引かなかったというケースが非常に多いのです。
これは引かなかったのではなく、引くこともできなくなってしまうほどにからだが鈍ってしまっていたとみることができます。

癌のみならず血管の硬化やアレルギーなども、風邪を引くことで大きく予防できます。どんな優秀な医者でも手技療法の名手でも、からだの自然な反応にまさる調整をできる人はいません。
嘔吐や下痢、風邪など出ている症状を治療で抑えますと問題が内攻してしまい、からだが再調整をしようとするときは、さらに大きなゆさぶりをかけなければならなくなります。つまり、より大きな病状となって表れるということです。しかしこれを更にどこまでも抑え続けていきますと、最終的には自己破滅するくらいのゆさぶりが起こってしまうのです。

病は治すものではなく、治るべきものであるということをまずは認識すべきではないか、私はこのように思うのです。